積み重ねること

去年に引き続き今年も兵庫の畑さんと奈良の木戸さんの田んぼに伺わせていただきました。
お二方とも自然農法歴は20年以上になりますが田んぼではち切れんばかりの稲の姿に毎年驚かされます。

 

これは畑さんの稲。

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自然農法だからといって草が多かったり、稲が小さかったり、緑が薄いということはなく、畑さんに教えてもらうまでどこが畑さんの田んぼかわかりません。
むしろ周りの田んぼよりも綺麗で力強いくらいですが、まだ4年目のこの画像の田んぼは一番苦しい時期とのことです。
写真を撮っていなかったのですが22年目の田んぼの稲はもっと逞しい立ち姿で、無肥料とか無農薬とかそういうこと以前に稲本来の力を見せつけられました。

次は奈良の木戸さん。

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草も全くないのもすごいことですが、何よりもほとばしるほどの稲の勢いに圧倒されます。
木戸さんの田んぼは稲の間の間隔は約40cmですが、一般だとこの半分くらいの間隔で植えてあります。

稲自身が伸びたいように伸びることができるように、
自然に沿うこととはどういうことかを追い求めた結果のこの田んぼの姿。

一粒の籾から、一本の苗から、こんなに強く美しい姿になるなんて、神秘的とさえ思えてしまいます。

 

畑さんも木戸さんも肥料も農薬も一切使っていませんが、栽培の方法は大きく違う点があります。

畑さんは5町歩という大きな面積をされているのでトラクターや田植機を駆使しています。
一方、木戸さんは約7反歩という面積で田植え前にトラクターを使うものの、苗箱を使わずに苗代に直に籾を蒔いて苗を育て、それを一本一本手で植えていきます。

機械を使う使わないという大きな違いはありますがお二方とも一粒の稲の力を最大限に発揮させるということを常に意識されていました。肥料や農薬を使わない分、やるべきことがたくさんあります。
自然に沿う、いのちに寄り添うために、学ぶことはたくさんあり、相手を知り、感じることを大切にしなければなりません。
基本的なことをおろそかにせず、一つ一つの作業も目的を持って丁寧にすること。その積み重ねとして今の田んぼや稲の姿があるのだと思います。

お二人の田んぼの稲の姿は僕にとって希望の光で、一年間のモチベーションの糧となるもの。
ただ闇雲にやっていてもそこにはたどり着けないこともわかっていますが、胸の奥が熱くなるほどモチベーションが上がります。
自分は本当に米づくりが好きなんですね。

 

蒜山耕藝の稲刈りまだあと1ヶ月ほどです。
僕にはまだまだできることはあったかもしれないけれど、稲たちは一瞬も休むことなく、精一杯のいのちを育んでくれていると思います。

新米の告知までもうしばらくお待ちください。

 

高谷裕治

 

 

 

 

 




いよいよ明日になりました!藝の食卓、はじまります。
猪との共同作業
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