お米の味。
稲刈りが終わって一ヶ月近くが経ちました。
お米は籾摺りしてすぐとしばらく時間が経ったものでは全然食べた感じが違うものなんです。
籾摺りしてすぐは初々しさがあるものの、なんとなくまとまっていないような感じを受けます。
それはそれでその時ならでの美味しさがあって楽しいですが、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と時が経つと徐々に落ち着き、味もまとまってきます。
今日のくどの食卓ではササニシキを炊きました。
先週は亀の尾を炊いたので約二週間ぶりにササニシキを食べましたが(平日は古米を食べているのです。)
だいぶ落ち着いてきて安堵感の感じるお米になってました。
さて、今年の今年のお米はどうですか?
と良く聞かれます。
難しい質問です。
稲について聞かれたら生育具合だったり収量だったり具体的に答えられますが、お米はどうか?と聞かれるとなんと答えたら良いか。。。
今年もとても美味しいお米になりました!
と自信を持って言えるのですが、それ以上にもっと表現したい、伝えたいことがあるのです。
それを上手く言語化できない自分の表現力の乏しさが悔やまれます。
透明感とか、自然な甘さ、喉越しの良さ、生命力に溢れるなど。
そんな言葉も頭に次々と浮かんできて、それはそれで嘘ではないのですが面と向かって言える言葉でもない。。
お米の好みって人によって違うもの、、、等うだうだ考えてしまいます。
で、あれこれ考えていたらやっと思い出しました。
そもそも稲作りにおいて、美味しさを追求しているわけではなかったのでした。
そして安心安全を追求していたわけでもありません。
求めていたのは自分が食べたいお米。
一粒の種籾がいのちを謳歌したお米。
いのちの詰まったお米。
農薬と肥料は一切与えない。
その分、自分は田んぼや周りの環境にできる限り積極的に関わっていく。
土地の風土と一緒になって、稲と一緒に成長していく。
そういう米づくりをしたかったし、
そういう米を食べ続けていきたいのでした。
これを書きながら今年のお米はどうだったかの答えが浮かんできました。
「今年のお米も僕が毎日食べ続けたい。そんなお米になりました。」
高谷裕治
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