8年目の蒜山耕藝。大切なお知らせ。
2019年。
あけましておめでとうございます。
と、言いつつも。
なんだか年々お正月に対して「節目」という実感が遠くなっています。
旧正月(今年は2月5日ですね)の頃やっとしっくりくる気がするのは、作物と共に過ごしているからでしょうか。
人間世界では大切な節目なのに、年賀状やご挨拶などからも遠のいてしまい、不義理とご無礼をお許しください。
私たちの新たな一年と言えばやっぱり春。お米の種籾を扱い出す頃です。
次の春で、気がついたら8年目の作付けとなります。
今年は大きな変化の年となりそうです。
去年の春から研修生として私たちと共に田畑でがんばってくれていた「こんちゃん」こと近藤くんが、ここ蒜山・中和で自然栽培の米農家となることを決心しました。
この土地で農業をがんばる仲間が増えたらいいなとずっと思っていたので、私たちにとって本当に嬉しく頼もしい出来事でした。
去年まで私たちは約8町歩(8ha)の農地を管理し、農業を営んでいました。
そのうち、田んぼとしては約4町歩。
米農家としてはそれ程広くないと思うのですが、中山間地であるここでは草刈面積も農地と同じくらいの広さになります。
自然栽培の田んぼでは除草作業もかなりのボリューム。
新規就農の私たちは農地も転々としていて(端から端では約8kg離れています)、毎日の水管理や田植機、コンバインの移動など不便なこともとても多いのです。
無我夢中でがんばってきたのですが、ずいぶん無理を続けていたなとも思っています。
そんな中、一番遠くの1.8町歩程のまとまった農地をこんちゃんに託そうと決心しました。
そうなんです。半分近く手放すことにしました。
蒜山耕藝としては大きな縮小になるのですが、自然栽培や農業という俯瞰の目で見るととても大きな広がりだと思っています。
そのため来年以降は蒜山耕藝の新米の販売が難しくなるのではと予想しています。
もち米の需要がとても高く、私たち自身もこの土地でもち米を作ることに可能性を感じているので、もち米の作付け面積を減らすことは考えていません。
そうなるとうるち米(普段みなさんが食べているお米です)の作付け面積はぐっと激減してしまいます。
おそらく「くど」を含めた自分たちで消費するお米と、年間契約でご登録いただいている方の分ですべて無くなってしまう計算です。
この土地の自然栽培のお米は、ぜひこんちゃんの作るお米をお求めいただけたらと思います。
HPも準備しているそうなので、完成の暁にはこちらでご紹介させてください。
私たちも通った道のり、一年目の米農家を応援していただけたらとても嬉しいです。
この土地のすぐ近く、鳥取・大山では「丸瀬家」のふたりも自然栽培の米農家として本当にがんばっています。
前回収穫分は完売されたそうですが、今秋以降もお米や関連商品を販売されます。
丸瀬家のお米も心からおすすめなので、ぜひ新米のときに思い出してくださいね。
もちろん私たちも米づくりをこのまま縮小するつもりは全くありません。
もっと元気にお米を育てて、たくさん収穫できれば新米の販売はできると思っています。
今年の春からも管理し続ける農地の近くで新しい田んぼとの出会いがあれば、これからも面積は増やしていくつもりです。
それに同じ土地で自然栽培に取り組む仲間が増えたので、できることもどんどん増えていくように思います。
そう、あくまでもとても前向きな「一旦」縮小です。
来年、もしかしたら数年先になるかもしれませんが、その時はぜひ蒜山耕藝の新米も手にとっていただけたら嬉しいです。
そうそう!2018年産のお米はまだまだ在庫がありますので、こちらもぜひお味見ください。これを逃すと数年先となりそうですよ。笑!
2019年。蒜山耕藝の一大決心のご報告でした。
今年は「蒜山耕藝の米」ではなく「自然栽培の米」をたくさんの方に伝えていけたらいいなと思います。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
高谷絵里香