木舞を掻く

先日の土練りに続いて、今日から土壁塗りの下準備第二弾。「木舞を掻く」工程です。

木舞(こまい)とは、土壁の下地のことで、竹や細木を格子状にわらの縄で組んでいく工程を「木舞掻き」(こまいかき)と言います。

IMG_7762私たちの土壁づくりの指導をお願いしている左官職人 佐治さんにやり方を教えていただきました。田んぼ作業の合間に、今日から少しづつ取り組み始めました。
IMG_7734柱と柱の間が約90cm、高さ180cmを一単位として組んでいくのですが、タテに3本、ヨコに10本程度のわら縄を交互に通して、細木を固定していきます。一単位終わるのに慣れてきても1時間半はかかります。

とても大変そうに思われるかもしれませんが、好きな音楽を聴きながら作業に集中していると瞑想状態になって、時間を忘れるくらい自分の世界に入り込むことができます。

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建物全体を土壁にするので、膨大な面積があります。もし興味がある方がいらっしゃったら、やり方をお教えしますので、木舞掻きを体験してみませんか?

7月下旬の土壁塗りまででしたら、いつでもできますので、ご都合に合わせてお越しいただければ体験できます。

それにしても改めて思いますが、土とわらと竹や木で壁ができるなんて、知識としては知っていますが、実際に自分でやってみると「本当にできるんだ~」とびっくりしてしまいます。
当たり前ですが、昔ながらの衣食住は身の回りの素材だけですべて作れてしまうのですね。そして、年月が経てばたつほど経年変化によって、より味わい深くなっていきます。もし、不要になってもすぐに自然に還る。
現代の日本の住宅は、40年と使えないのに、解体した後には、自然に戻せない膨大な産業廃棄物の山が発生してしまいます。なんとなく自分自身の生き方にも投影してしまいますね。

私は、土壁のように、歳をとればとるほど成熟して、そのまま自然に還っていくような、そんな生き方をしたいと木舞を掻きながら考えていました。

桑原広樹

 

 




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2014年12月7日
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