自然という先生に問いかけて

蒜山の桜も少しづつ花開いてきました。

 

山の木々や野原の草々が芽吹き出すと、大地の中の水や空気の動きも盛んになります。

冬の間のんびり過ごしていた自分たちも自然が呼吸に呼応するように、しぜんと農作業モードになってきました。

 

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お米担当の自分はスコップを持って田んぼに出ています。

この冬に学んだ空気と水の脈を意識しながら見る田んぼは、今までよりもより近い存在に感じました。

 

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雨の次の日でもぬかるんでなく、草もたくさん見える田んぼ。

 

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逆に、水の落し口が落ち葉で詰まり排水されず、しかも山からも水が浸みて田んぼに入ってきてしまい、草も生えず、ぬかるんで柔らかい田んぼ。

隣にあっても個性が違うので手の入れ方も変えていきます。

 

まずは、ぬかるんでいる田んぼから。

落し口をきれいにし、田んぼの周囲から水が入ってこないように縁を切っていきます。

去年はただ溝を掘るということだけしか頭になかったですが、掘り上げた土が呼吸できる畔となるように土の置き方もいろいろ考えながら置いていきます。

 

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ここは三本鍬で草の残渣や泥の塊などを掘り上げたあと、粒子の細かい土がそこに残っていたので移植ゴテてで何時間もかけて丁寧にゆっくりとすくっていきます。その距離50メートル以上!!

 

「道具も使い方によっては空気や水を流したり、止めたりする」という矢野さんの言葉を思い出しながら延々と作業をしていきます。

 

人間がすべてするのではなく、自然と共に脈を通していく。

一気にやらず少しづつ進めていく。

 

体力的には大変な作業ですが、本当に自然という先生に問いかけているような気持ちになって毎日田んぼに行くのが楽しく仕方ありません。

 

もう少し自分も経験を積んで自分の言葉で話せるようになったらこういう作業をみんなで共有したいなと思ったりもしています。

 

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今日、絵里香がお昼につくってくれた石徹白かぶの菜の花と雪下人参のパスタ。

まさに春の味!

このエネルギーをもって明日もスコップ持って田んぼに向かいます。

 

高谷裕治

 

 

 

 

 

 




藝の食卓、終わりました。
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