2019年 新米の販売について

2019年10月9日

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いよいよ新米販売の告知ができることになりました。

 

今年は去年の4町歩よりも約半分の2町歩程での米作りとなりました。
面積が減った分、収量が2倍になればいいんだ!と思うけど、もちろん現実はそんなに甘くありません。
そんなことができると思う根拠は無いので、あまり収量のことは考えずに去年よりも少しゆっくりと田んぼと稲に向き合いました。
ちょうど体調の関係で動けない時期もあったので今年はこの面積で結果的にちょうど良かったのだと思います。

 

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さてさて、今年のお米ですが蒜山も高冷地とは思えないほど暑い夏のためか、はたまた僕の管理が良かったのか、去年までの面積当たりの平均反収は8年目にしてやっと増加しました。
ヒメノモチは平年並みだったのですが、ササニシキと亀の尾は去年よりも増収です。
もちろん総量としては去年よりも面積が減ったため少ないですが。。。

 

でもこの8年間肥料も農薬も一斉投与していないのに収量が上がるというのは頭ではそれを期待していたものの驚きです。
しかも自然栽培歴が長い田んぼの方が生育が良くなる傾向があり、一般栽培から切り替えて年数の浅い田んぼは生育も収量も控えめなのです。

普通に考えると逆になるのが当たり前ですよね。

 

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正直言って、収量が増えた原因はわかりませんし、来年も同じようにいくかはわかりません。
自然のこととかわかろうと思ってもわかるものではありません。
考えたり、細分化して見ようとすると視野が狭くなり見逃してしまうことが多いのです。
少なくとも僕はそういうのは向いてません。

 

昨今、「農業の見える化」ということは言われています。
あまり詳しくは知りませんが、AIやロボット技術の向上に伴い超省力化のスマート農業がこれから当たり前のものになっていきます。
農業のあらゆる場面を切り取って数値化していくことで今まで感覚に頼っていたところを可視化していく。そのデータを元にAIが最も合理的な判断をしていくことになります。

良い悪いは別としてこれは必然の流れとして急速に進んでいくと思います。

でも、今の僕としてはまだ「見える化」できない部分をもっと知りたいし、実感したい。
だって、収量は一般の半分程度でも肥料を投与しなくても収量が上がっていくというのは不思議ですよね。
きっと科学的にもまだ説明できないし、「見える化」しようと思ってさえいないでしょう。

 

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僕は最近、自分の時間と労力を意味あることに使いたいと強く思うようになってきました。
年ですかねぇ。
意味あることとは何なのか。
その一つは「価値あるものを生み出す」ことだと思っています。

自然栽培の米作りって、まるで無から有を生み出すようなもので僕にとってそれはとても「価値あるもの」なのです。
だから今年、面積あたりの収量が上がったのはとても嬉しいのです。

ふと現実を見ると気が滅入ってしまう出来事が多いです。
このままだと世界はどうなってしまうんだ!と嘆いてしまいますが、僕は自然の力にまだ希望を抱いているのです。

 

自分にできることは限られている。
だからこそ価値あるものを生み出すこと、自然栽培で農作物を生み出すことに時間と労力をこれからも使っていきたいと思っています。

 

こんな新米の販売告知ってありですか?
という話になってしまいまいしたが、今年のお米もどうぞよろしくお願いします。

 

【お知らせ】
新米は蒜山耕藝のネットショップにて10月14日〜17日頃販売を開始致します。
ササニシキ、亀の尾共にたっぷり販売できる量を確保することができました。(ヒメノモチに関しては今年は販売を見送る予定です。)
お手元にお届けできるまでもう少しだけお待ちください。

 

 

 

高谷裕治

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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