自然栽培勉強会を終えて

今月11、12日に蒜山で開催された全国自然栽培普及会 近畿・中国・四国ブロックの稲作自主勉強会。

もう2週間以上経ちますがまだ余韻に浸っているほど自分としては非常に充実した勉強会となりました。

 

各地で同じような気持で田畑と向いあっている生産者との出会いと交流に喜びと勇気を頂き、

米づくりの技術に関しても自分の中の常識を覆されるような刺激的な学びもありました。

 

その中でも一番の学びとなったのは「心のあり方」がいかに外の世界に影響を与えるかということ。

今回の勉強会の一番最初のプログラムとしてパン屋タルマーリーの渡邉 格さんに講演を依頼しました。

 

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麹菌を購入するのではなく工房内で自家採取、いわゆる天然菌と自然栽培の原料を使ってパンをつくるパン屋です。

こちらに移住した3年前からの付き合いになりますが、日々天然菌と自然栽培のお米と向き合っている格さんの話は

単なる腐敗と発酵の話ではなく、とても本質的なものです。

格さんの話を聞いていると、いつも田んぼや稲に意識が向っていく感じがしていました。

 

自然栽培での米づくりで収量をどれだけ上げるかという一義的なものではなくもっと広くて深くなっていくもの。

胸の奥が熱くなっていくのを感じます。

 

これはきっと自分だけではなく他の生産者の方が聞いてもきっと面白いに違いない。

いつか生産者を集めてみんなで話を聞く機会をつくろうとずっと思っていた、その夢が実現しました!

 

急なお願いにも関わらず格さんの1時間半近くにおよぶ講演は期待以上のものでした。

農産加工場の職人として原材料であるお米について感じることだけでなく、

それを経済や社会にまで発展させた話はさらに力強いものになっていました。

 

その中でも今回印象に残ったことは、

「多少腐敗に傾きやすいお米を使っていても感謝の心で接していれば発酵に傾くことがある。でもたとえ腐らなくてもそれではパンは膨らまない。」

ということです。

 

さっき「心のあり方」がいかに外の世界に影響に与えるかと書きました。

もちろんそれも大事だけど格さんの話を聞くと心だけでは行けない世界があるようにも思えます。

 

米づくりだといかに思いが強くても技術が伴わなくてはいい結果にはならない。

今年の米づくりはまさにそんな感じです。

でも思いがなければ技術も身につかないので今年の苦戦も今の自分にとって必要なことだったのだと思います。

 

 

さて、話は変わりますが今回の勉強会で自分の稲作の師匠である方の講義もありました。

 

「土にも感情がある」

 

その方が講義の中で話していた言葉です。

グッときました。

 

20年自然栽培で米づくりをされていて素晴らしいお米をつくるその方の言葉はいまだに僕の心の中で響いています。

3年目になってようやくほんとの意味での自然を感じる準備ができたように思います。

 

いろんなことを考えさせてくれた今回の勉強会に参加してくださった方に感謝です。

 

 

高谷裕治

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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